チーム医療のあるべき姿

チーム医療という言葉が広まったことによって、従来の医師を筆頭としてとらえる医療の体系が見直されるようになりました。今までは、患者の治療の中心となるのは医師であり、それをサポートするための医療スタッフがいるという考え方が強かったのが医療現場です。しかし、それでは医師以外の医療の専門家が本領を発揮できず、本当の意味で患者に最適な医療を提供することができません。そのため、医師と対等な立場から、他の医療スタッフが治療に参画していくということが求められるようになったのです。それぞれが専門性を発揮して、プロフェッショナルとして医療に寄与することにより、よりよい医療を提供することが目指されています。(チーム医療について詳しくは・・・http://xn--7ck2c0d818l8ke39av0v6ouri2bgh4c.net

しかし、現場で働く薬剤師や看護師がこの考え方を取り入れる際に、肩肘を張ってしまうことが多々あります。医師に負けまいと自分たちの専門性を発揮することに躍起になってしまい、本来のあるべき姿から離れてしまいがちになってしまうのです。チーム医療の基本は患者を中心とするということが忘れてはならない視点であり、最優先されるべきことになります。患者に対して最良の医療を提供するために専門性を発揮するのであって、医師と対等の立場になるために専門知識を利用するのではありません。そういった目的意識の持ち方がずれてしまうと、本来のチーム医療のあるべき姿ではなく、医療スタッフが自分たちの存在を主張するためのものとなってしまうリスクがあります。患者が第一であるということはまず忘れてはならない概念なのです。